グラフィカ no.3 2009
自主ギャラリー「ガレリアQ」が発行する写真誌「グラフィカ」は過去と現在、地方と都市を見つめる写真編纂誌です。
「bridge」、「島」、「遊覧船」の三つの誌面が一冊になっています。
「bridge」では、考現学の祖として知られる今和次郎が関東大震災直後に撮っていた震災バラックの写真を巻頭で特集。上野公園などで立ち木や焼けトタンを利用して小屋をつくる被災者たちのたくましい創意工夫が記録されています。印刷物として初公開の資料としても貴重なものです。
藤森照信氏に写真を見ていただきながらのインタビューも収録。
昭和30年代に岩手・北上山地で炭焼きをして暮らす人々の写真と聞き書きの記録を遺した畠山剛氏の「炭焼物語」には過酷な生活環境の中でやさしさやあたたかさを大切にして生きていた人々の姿がいきいきと写っています。
「島」では現代の大阪西成地区の不思議な人と町を撮った星玄人の「星屑の町」/ 物語の狭間を生きる人々、物語の綻びる風景を東京とその郊外でカットバックする伊藤愼一のAstralBridge、/ リー・ペリー、チャールズ・ミンガス、デビッド・バーン、クラフト・ワーク、マリオン・ブラウン、ボブ・マーリー等、長いキャリアの中で撮り続けてきた菊地昇のreflections/死を見送り振り返る生きる人たちの集い、そこに見え隠れする霊長類の歴史、佐原宏臣のプライベート・ドキュメント 灰とメロン
「遊覧船」では遊覧史第三回「野菜、土、農民」で野菜の生産地を巡る野菜紀行1993-2009 写真、文・丹野清志、農業ジャーナリストの大野和興氏の文章、現場で百姓を続けてきた人々の声に農業ブームを操る何かをが見える。/野ざらし紀行第三回は食べ物に欠かせない塩の歴史を振り返る「瀬戸内塩田・坂出、宇多津」/生類伝第三回は宮崎県日向に取材した飯田辰彦氏の「猪の罠猟」生き物を食うことは何かを考えさせる/「波の国」写真、文・中居裕恭は漁師の今を見つめます。
〇表紙は多少経年劣化ありますが
中は比較的綺麗です。
中古品ご理解のある方購入ください。